(Q112)SDGsに取り組んでいるようですがEVバスは買わないのですか?
現時点で、EVバスを導入する計画はありません。(2025年8月記載)
現在主力となっているディーゼルエンジンのバス車両は、長期間にわたる排出ガス規制により、最も厳しいと言われるポストポスト新長期排ガス規制に適合した車両が販売されています。
また軽油を燃料とするディーゼルエンジンは、CO2の排出量、燃料消費量、等から総合的に判断して、ガソリンエンジンより30%ほど効率が良いとされています。加えて軽油は精製工程が少なく、精製工程でのCO2排出量もガソリンと比べて少ないと言えます。
一方、EVバスを購入する場合、車両だけでなく充電設備が必要となります。燃料スタンドの場合、複数車両が燃料スタンド1基を共用できますが、充電設備は車両数に比例して増設する必要があります。
今後の航続距離の改善にもよりますが、毎晩複数の車両が夜間充電する場合の周囲への影響、充電のための帰庫による車両運用の非効率性などは、課題と考えます。
EVバスにはバッテリーが必要ですが、これには鉱物資源が使われており、動力である電気を作るためには化石燃料が使われます。
SDGsの観点はもちろんですが、車両価格、充電性能、充電設備への投資、バッテリー性能など様々な点を、従来のディーゼル車と比較しながら、短期的、長期的なメリットを検証する必要があります。